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個人ラーメン店が生き残るメニュー戦略とは

先月、こんなテーマで個人店のサバイバルを経営環境の面から考えてみました。



そこで今回は、メニューという視点からあらためて考えてみたいと思います。経営環境だけでなく、現場での打ち手として何ができるのか。そう考えていくと、個人店が生き残るためのパターンは、ある程度見えてきます。


まず一つは、流行のメニューに取り組むこと。


二郎系、家系、ちゃん系、鶏水系。いま売れているものをベンチマークし、そこに投資していく。これは理にかなっていますし、スマッシュヒットも出しやすい。


ただし、ここには大きな落とし穴があります。


例えば「ちゃん系」です。あの価格で成立しているのは、オペレーション設計と規模があるからです。


広さや人員配置、FLコストのバランス。フードコストをかけてレイバーを抑える、あるいはその逆。そこまで設計して初めて、あの価格が可能になる。


個人店が同じことをやろうとすると、なかなか厳しいのが現実です。


いまは原価が上がり続けている一方で、人を多く使うモデルも難しくなっています。店主と家族、あるいは少人数のスタッフで回す前提で設計しなければ、成立しにくい時代です。


スケールメリットを持つ資本系以外は、少人数でも成立する設計が求められます。セルフレジ、キャッシュレス、デジタル化――大手の外食チェーンが進めているのは、結局すべて人件費への対策なのです。


ラーメンは“進化”でしか生き残れない


もう一つ重要なのが、「味の進化」です。


たとえば、5年前に新人賞を取った味は、いまも通用するのか。


同じ味を作り続けることは簡単ではありません。それでいて、変えすぎてもダメ。変えなさすぎてもダメ。マイナーチェンジを重ねながら、常に「新しさ」を感じさせる。そのバランスが問われます。


修行したかどうかではなく、その味を進化させ続ける力があるのかどうか?


そこが、本質的な差になってきていると感じます。


実際、この数年で有名店が次々と閉店しています。当時は賞も取り、メディアにも出ていた店が姿を消していく。


10年続けることがどれだけ大変か。そして、10年間繁盛店であり続けることがどれだけ難しいか。


その現実を、強く感じます。


では、残っている店は何が違うのでしょうか?


共通しているのは、地域のお客さんに支持されていることだと、僕は思います。結局、個人店が目指すべきは、地域一番店になることなのかもしれません。


派手にバズるよりも、通い続けてもらう設計。

味だけでなく、接客、価格、居心地も含めた総合力。


そして何より、変化し続けること。


マイナーチェンジを重ねながら、時代に合わせて進化し続ける。それができる店だけが、生き残っていく。


簡単なことではありません。それでも、そこから逃げた瞬間に、厳しさは一気に迫ってきます。いまは、そういう時代だと思っています。



ラーメン店『ソラノイロ』創業者

飲食店コンサルタント 宮崎千尋

 
 
 

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