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OICグループに参加して見えた、食の製造小売業の可能性~「川上から川下まで」をつなぐ、新たな挑戦のフィールド~

先日、OICグループの方針発表会が開催され、僕も参加してきました。髙木勇輔代表のプレゼンテーションの後、今年度にグループインした企業の代表者によるグループディスカッションが行われ、僕も壇上に立たせていただきました。ご一緒したのは、サンセリーテ(トシ・ヨロイヅカ)の代表・鎧塚俊彦さんと、都市型バーベキュー事業を全国展開しているタイシステムの清水太志さん。まったく異なるフィールドながら、「食」を軸に可能性を追求しているメンバーが並ぶ場は、非常に刺激的でした。


組み合わせは595通り。すべてが新しい可能性になる


全社会議に参加して強く感じたのは、このグループのスケールと可能性です。現在35社がグループに所属しており、単純な2社間の掛け算だけでも595通りものマッチングが生まれる。それを「組み合わせ」というシンプルな数式で捉えると、一見単純な数字に見えますが、そこに広がる事業展開の幅は計り知れません。だからこそ、僕はこう宣言しました。「この595通りの可能性を、最も活かす会社になりたい」と。



実際、今年グループインしたトマト農園の会社からは、ソラノイロの「ベジソバ」などで使用するトマトの安定供給が可能になりつつあります。現在は温暖化によってトマトの成育が難しく、虫害も深刻です。さらに、エネルギーコストの高騰による影響もあり、トマトの価格は非常に上昇しています。そうした中で、生産者がグループにいるということが、どれほど大きな安心材料でしょうか。それを日々実感しています。


「川上から川下まで」をつなぐ食の循環


トマトに限らず、グループにはマンゴーを栽培している農園もあります。ソラノイロの代名詞でもあるフルーツラーメンや、麹町本店に併設しているコッペパンのテイクアウト専門『かえでパン』への活用など、可能性はどんどん広がりそうです。


いまやロピアグループは、「川上から川下まで」──生産、加工、小売、飲食の現場すべてをカバーする体制を整えようとしています。これは、従来のM&Aファンドとはまったく異なる姿勢です。お金儲けのマネーゲームではなく、「食に関わるすべての人を笑顔にしたい」という、強い思想がベースにある。このビジョンに共鳴したからこそ、僕もこのグループに加わろうと決めました。


フードカルチャーが挑戦を受け入れる土壌に


今の世の中は、あらゆることに制限が多い。新しい挑戦がしにくい空気感があります。そんな中でロピアのカルチャーは、とにかく挑戦を歓迎する。「10回チャレンジして9回倒れても、1回成功すればいい」という発想。しかも、それを高木代表が自らが体現しているんです。僕には、この姿勢がとても心地よく感じられました。


このグループに入ったことで、ソラノイロにも明らかな変化が生まれています。有望な新人が次々に参画し、陣容も充実してきました。会社が進化しているという実感がありますし、「今まさに、本番が始まった」と感じています。僕自身、一風堂に在籍していたのは、10店舗から40店舗へと拡大するタイミングでした。その中で得た経験が、今のキャリアにおいて最も大きな財産になっていると感じています。だから今、ソラノイロで踏ん張って活動し、そして参画してくれる仲間たちにも、同じような成長と手応えを持ってほしい。それが僕の目指す次のステージです。


志ある仲間とともに、ラーメンを世界へ


そして、いよいよ海外展開も本格化します。ソラノイロの台湾出店は、2025年11月を予定しています。すでにロピアが台湾に進出しており、現地には店舗開発の専門チームが常駐。物件選定から経理、採用に至るまで、バックアップ体制は万全です。




グループディスカッションで話し合ったタイシステムの清水さんも、スイーツをアジアに届けようとしている鎧塚さんも、それぞれの分野で、日本の食文化を掲げて世界に打って出ようとしています。ソラノイロも、もちろんその一角を担っていきます。ラーメンを通じて、日本の食の魅力を、世界に、そして未来へ届けるために。志を共有する仲間たちとともに、「食の未来」をつくっていきます。


台湾×ソラノイロは単なる「海外出店」ではなく、日本のラーメン文化を現地でどう表現するか──そこにしっかりと向き合いながら、ひとつずつ丁寧に進めていきます。ここから、また新たな挑戦が始まります。


ラーメン店『ソラノイロ』創業者

飲食店コンサルタント

宮崎千尋

 
 
 

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